Passion 〜1〜

僕はユウキ。16歳。高校生になったばかりだ。
今まで女性に魅力を感じたことはない。でも、2丁目などに行く勇気はない。
まだ抵抗があった。せいぜいインターネットの掲示板に書き込みをしたりしている程度だ。
だが、書き込む掲示板は徐々にエスカレートし、最近ではセフレ募集専用版にまで書き込んでいる。
でも、メール交換に留まり、なかなか実際に会うまでにはいたらなかった。

しかし、青山さんは違った。僕の家と彼のマンションが電車で2駅ということもあり、掲示板で知り合って、初めて会った人だ。
今ではたまに食事をする仲だ。彼の部屋にも2回ほど入ったことがある。
だが、Sexまではしていない。普通なら、掲示板を通じて知り合ったなら即肉体関係に及ぶのであろうが、なぜか彼はそこまで求めてこなかった。
彼はいつもオーラルだけで満足してた。
でも、そんな彼に僕はじれったさを感じていた。実は、僕はまだバックの経験がない。
過去に一度チャレンジしたことがあったが、あまりの痛さに受け入れられなかった。
けれど、青山さんにいついの間にか好意を抱いていた僕は、今夜彼にバックバージンを
捧げることを決めていた。

夜、いつもどおり彼の部屋に行った。彼が会社を出るときにメールをくれる。
その30分後に着くように家をでる。自販機でビールを買って、10時半ごろ着くように彼のマンションへ向かった。
インターホンを鳴らしてマンションの入り口のロックを解除してもらう。
エレベーターを呼び、10階を押す。まだ2回しか彼の部屋に入っていないが、もう手馴れたものだ。

彼の部屋の前で、もう一度インターホンを押す。しばらくすると彼がドアを開けてくれた。
ラフな格好に着替えた彼。32歳とはいえお腹など出ておらず、Gパンがよく似合う。

「早かったね。」
「会社から30分だろ?もうおぼえたよ。」

まるで恋人同士のような会話だ。

僕たちはまだ恋人同士とはいえない。なぜなら、僕は一度も彼から好きだとか、愛しているとかいわれたことがないからだ。
ゲイのセフレ募集専用の掲示板で知り合ったのだ。当然彼も僕のことをそのような対象としかみていないだろう。まだSexしていないから会っているが、一度したら終わる関係かもしれない。

だけど僕は違う。いつしか常に彼のことを考え、彼に愛されたいと思うようになってきた。
でも、そんなことはいえない。そんなこといったら彼が困るのがわかっているから。なぜなら、彼にとって僕は単なるセフレだから・・・

「食事は済んだのか?」
「うん。さっき軽く食べたよ。青山さんは?」
「俺も済ませたよ。」
「じゃあ、ビール飲む? 僕、途中で買ってきたんだ。」
「お前未成年だろう?」
「カタイこというなって。」

TVを見ながら初めて飲むビール。苦い…

「プッ!苦いだろう?ジュースにするか?」
「へっ、平気だよっ!」

彼はくすくす笑いながら席を立つと、ワインボトルを持ってきた。確かビールよりもアルコール度が高いのでは・・・

「ホラ、こっち飲めよ。ビールより飲みやすいぞ。」
「・・・うん・・」

ほんとだ。甘い。初めて飲んだ白ワインは結構飲みやすく、お酒じゃないみたいだ。

「おい、飲みやすいからってあまり飲みすぎるなよ。」
「うん、大丈夫・・・」

二人でソファにもたれかかってTVを見る。特に会話もない。
まるできっかけを待っているようだ。そう、ただSexするだけのきっかけを…

そうだよ。僕は今日彼とSexするために来たんだ。彼をバックから受け入れるために。
彼はどう思っているのか。僕に触れる気配もない。

僕はワインを飲み干すと、そっと彼の太腿に手を置いた。彼はチラッと僕を見るとまたTVの方を向いた。彼の太腿を軽くなでる。何度かなでると、彼はやっとTVから目を離し、僕をじっと見る。
僕も彼をじっと見つめ、視線を唇に落とした。

僕は彼の唇がとても気に入っている。形の良い彼の唇に人差し指をそっとあて、軽く上唇をなぞった。その指を彼の舌が追う。指先にも性感帯があるかのように、気持ちがいい。体が熱くなってきた。

「なんだ、酔いがまわったのか?顔が赤いぞ。」

口を開くと声が漏れそうでとても答えられない。彼も指を舐めるのを止めない。彼の唾液で指先が光っている。と、彼の唇は僕の指先から腕を登って首筋に移った。
首筋はゆびさきとは比べ物にならないぐらい気持ちがいい。我慢できなくなり、小さく声が漏れた。

僕の息は自然と荒くなっていく。彼の耳元でこんなに息を荒くしたら興奮してるのがバレてしまう。彼の肩に唇を押し付け、ぐっと息を殺した。

彼は僕の肩に回していた手に力をこめ、僕を引き寄せた。僕も彼に手をまわし、しがみつく。彼の手が胸元へ落ち、既に硬くなっている僕の乳首を摘む。
僕は声が漏れないように、彼の唇に吸い付くのが精一杯だ。
左手は僕を抱きしめつつ後ろから僕の耳たぶを弄り、右手は僕の乳首を執拗に捏ね繰り回す。

彼の右手が胸から腹部、下半身へと下りGパンの上から僕のペニスをなでる。上へ、下へ、2〜3回軽くなでられ、そのたびにピクンピクンと跳ね上がる。
Gパンの中の僕のペニスは、既に完全に勃起して先走りを吐き出している。まだ触られてもいないのに。

「ユウキ、もしかして先走りでベチョベチョなんじゃないか?すごいな。」

ふと見ると、Gパンにシミができている。そのシミも徐々に広がってきている。それほど興奮している自分に驚いた。
彼は少し笑って、僕の手をひきベッドルームへ向った。
僕は既に足元がフラフラしながらも、やっと彼についていった。

彼は着ていたTシャツを脱ぎ、Gパンを脱いだ。ベッドにすわり僕を待っている。近づこうとすると、

「脱いでこっちにおいで。」
「えっ?」
「まさか、女の子みたいに脱がしてほしいわけじゃないよなぁ?」
「・・・脱ぐよ。」

僕はなんだか涙が出そうになった。確かに優しく脱がしてくれるのを期待していた。
唇をかみ締め、着ていたTシャツとGパンを脱いだ。トランクスには大きなシミが広がっている。
これも自分で脱ぐのか?彼の方を見ると、じっとこちらを見ている。
恥ずかしさと悔しさでとうとう涙がにじんできた。
だめだ、こんなときに涙なんて流したらしらけてしまう。女じゃあるまいし。
やはり子供だと思われてちゃうじゃないか。

意を決して、トンランクスを下げた。でも彼の方を向けない。
あの目でじっと見られたら、きっと涙が溢れてしまう。動けないでいると、

「早く来いよ」

と、いつもより冷たい彼の声がする。だめだ、口を開いたら泣いてしまいそうだ。

僕は後悔し始めた。ただ抱かれるだけの関係を選んだことを。彼に好かれて、心も求められて抱かれたかった。今さら遅いよな・・・それに僕の体はそうなることを望んでいる。心とは裏腹に。

「ユウキ?なにやってるんだ?早く来いよ。・・・怖くなったのか?」

立ち上がり彼が僕に近づく。だめだ、顔を上げられない。僕の両肩に手を乗せ、向き返させる。
それでも顔を上げないでいるいと、僕のあごを軽く持ち上げ上を向かせた。

「・・なに泣いてるんだ?・・・まさか初めてじゃないよな?」

初めてだよっ!でも口を開けない。もっと涙が溢れそうだ。違う、違うんだ。首を横に何度も振った。

「いやなのか?・・・やめる?」
「っちがっ・・・ごめん・・・僕・・ちがうんだっ・・」

彼の大きな手が僕をぎゅっと抱きしめてくれた。ああ、やっぱり安心する。

「体が熱いな。お前、あれだけで酔っちゃったのか。でも泣き上戸はいただけないぞ。」

えっ?・・・そうか。初めてワインを飲んだんだった。
そういえば、フワフワして気持ちい良いような。。。体がすごく熱くなっている。

彼は僕を抱きしめたままベッドに座ると、そのまま自分が仰向けに寝転んだ。

「ユウキ、しゃぶって。」

僕は黙ってベッドに上がり、彼の股間に顔を近づけた。彼のブリーフに手をかけ、ゆっくりと下げる。半立ちの彼のペニスは、完全に勃起して先走りを溢れさせている僕のものより一回り以上大きい。いつも完全に勃起すると、全部口に入らないんだ。

半立ちのそれをそっと手にとり、僕は唇の先で軽く啄ばんだ。そして、口の中に吸い上げた。半立ちとはいえ、既に全部口の中には入らない。亀頭からカリ首、裏筋を通って袋へ…。
丁寧に舐めまわし、また亀頭へ。思い切り口の中に入れ、吸い上げる。

彼のペニスは僕の唇に反応し、徐々に大きくなっていく。
愛しい・・・亀頭をしゃぶり、舌先で尿道口を刺激すると彼の先走りが滲みはじめた。口の中にいつもの彼の味が広がる。

彼は起き上がりながら僕の腕を引っ張り、こんどは僕を仰向けにさせた。キスをしながら、彼の手が僕のペニスを掴む。そして丁寧に扱き出した。自然に声が漏れる。

「・・あぁ・・・んはぁ・・んっ・・」

強弱をつけて次第に早くなる彼の手・・・。

「だめだよ・・そんなにしたらすぐイッちゃうよ・・あっ・・・だめっ・・はぁぁぁっ」

そんなことをいいながらも、一際早く動く彼の手に合わせて僕も思い切り腰を振った。
神経がそこ一点に集中したかのようだ。

次の瞬間、ビュルッビュピュッと、僕は自分の胸と腹の上に、2度3度と自らの精液を飛び散らせた。

「いっぱいでたなぁ。」

そういって、彼は僕の精液で汚れた指を舐め、自分の頬にまで飛んだ僕のそれを指で拭い取り、チュッと音を立てて吸い上げた。

まだ肩で息をする僕から離れ、なにやら取り出すと彼の手に取ったそれを僕のアナルに塗りつけた。ひやりと冷たい感覚が走る。

「な・・なに?・・」
「これ?ローション。」

彼は僕のアナルの周りから少しずつ中心に向かってローションを塗りたくった。そして、自分の指に取ると、僕のアナルにあてそっと押した。

「痛っ!」
「我慢して。力を抜くんだよ。」

指が何度もアナルを行き来する。不思議な感覚に襲われ、自然と力が入る。

「ホラ・・力を抜いて。まだ指1本だよ?そうそう、大丈夫だから。」

ローションのせいか、指がもう一本入った。僕の中で彼の熱い指を感じる。クチュクチュといやらしい音をたてて2本の指が違う動きをする。
いつの間にか元気を取り戻した僕のペニスは、早くも先走りを滴らせ、さっき出した僕の精液と腹の上で交じり合う。

彼は僕から指を抜くと、自分のいきり立ったペニスにローションをたっぷりかけ、全体に塗り伸ばした。臍に付くほど反り返り、太く血管が浮き出るほど怒張した彼のペニスは、ベッドルームの窓から入る月明かりに照らされ、更に大きく見える。

僕の足を持ち上げ腰を彼の太股の上に乗せると、彼の怒張したそれをアナルにあてがった。僕のアナルから玉袋をまたいでペニスの裏筋へ、ゆっくりと2〜3度擦り付けた。ローションのヌルヌル感がすごく気持ちがいい。
自然と声が漏れ、ますます先走りを溢れさせる僕のペニス・・・ぬりょぬりょと音を立て、僕の敏感な部分を刺激する。
その動きが次第に早くなり、裏筋を通るたびに僕のペニスはびゅくびゅくと先走りを吐き出す。
次の瞬間、彼のペニスが僕のアナルの上で動きを止めると、一気に力を込めた。

「あああああああーーーーーーっ痛いっ!・・いやだっ!・・・抜いてよっ痛いよっ!・・」
「我慢して! 力抜いて!」

痛さに涙が溢れ、逃げようと暴れる僕を押さえ、彼は更に腰を沈めた。ぎゅっと唇を噛み、彼にしがみつく。が、彼が動き出すと、声を上げずにはいられない。

「痛いっ!・・・もうやだっ! やめてぇっ!!」

彼は黙って激しく動く。熱い鉄の棒が僕のアナルを行き来しているようだ。焼け付くような痛み・・・部屋には僕の声と、僕のアナルから漏れるグチュグチュといやらしい音だけが響く。
早く終わってほしい。ただそれだけを考えながら彼にしがみついた。

どれだけ時間がたっただろうか。
彼は僕からペニスを抜くと、自分で激しく数回扱きながら、2度、3度と僕の腹の上に精液を吐き出した。
そのまま僕の上に重なり、しばらくはぁはぁと荒い息を僕の耳の横でしていたが、息が整うと小さな声で「・・・ゴメン」と言いながら僕を抱きしめた。

僕が泣き止むのを待って一緒にシャワーを浴びた。
お湯の流れを追うように、僕のアナルから真っ赤な血が流れ、止まる気配を見せなかった。彼は一瞬それに目を向けたが、何もいわず僕の体を丁寧に洗ってくれた。
僕は体に力が入らず、彼が洗うに任せるだけだった。

「・・・泣くなよ・・・・・」

彼の声で僕は自分が泣いているのに気づいた。

「そんなに嫌だった?・・・痛かったよな。すごく血が出たし・・」
「・・・・・」
「・・・困ったな・・・ごめんな・・」
「・・違う・・そうじゃ・・なくて・・・」

話そうとすると余計に涙が溢れて子供のように泣きじゃくった。彼は驚いて僕を抱きしめた。

「泣かないでくれよ・・・頼むよ・・」
「・・僕・・・僕、青山さんのことがすきなんだ・・・」
「えっ?」
「なのにせっかく抱いてくれたのに上手にできなくて・・・
  僕だって青山さんに抱かれたかったし、気持ちよくしてあげたいのに・・
  でもなにもできなくて・・・」

ああ、こんなときに好きなんて言うべきじゃない。しらけるだけだ。余計嫌われるかもしれない。もっとかっこよく告白したかったのに。どうしよう。でももう涙がとまらない。

彼は泣きじゃくる僕をぎゅっと抱きしめてくれた。けど、愛情は感じられなかった。ただ泣きやむまで抱きしめていてくれるだけだった。

バスルームから出て、シーツを換え一緒にベッドに入った。明日の朝、車で家まで送ってくれるという。手をつなぎながら「おやすみ」といって軽くキスすると、彼は目を瞑った。

しばらくすると彼は寝息を立て始めた。僕は彼の寝顔を見つめていたが、彼と一緒にいるのが辛くなってきた。男がSEXして泣くなんて・・・恋人でもないのに。割り切った関係のつもりだったのに。嫌われたに違いない。そう思うと悲しくて・・・

1時間ほどしてから彼の手を離し、ベッドを出た。
脱ぎ散らかされた服を見るとまた涙が出てきた。服を拾い上げ、すばやく着る。
彼の方を振り返ると、僕が離れたことにも気づかずに眠っている。
僕は静かに部屋を出た。

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